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継業支援事業【特別編】学生インタビュー① in 田辺市龍神村

ココロも満タンに。

弓場 盛弘さん(ゆば もりひろ)
ガソリンスタンド 弓場石油
田辺市龍神村

 

-どんな活動をしていますか?
ガソリンスタンドを営んでいます。灯油の配達なんかもやってまして、冬場は忙しくなりますね。それ以外には、地域の特産である梅干しや柚子を売っています。十数年前には観光客が多く立ち寄っていただいていて、その際に地元のものを買っていただけるようにと始めました。今での近所の人に頼まれて、蜂蜜なども置いています。事業を始めた時から夢中でしたので、ガソリンを入れること以外のことも色々やりましたね。


-はじめたきっかけはなんですか?

ガソリンスタンドを営んでいた父親が病気になり、継いでくれと頼まれたのがきっかけですね。高校卒業後、街に出たくて京都で就職しました。刺激が欲しかったんですね。その後大阪でも働き、龍神村に戻ってきました。最初うまくいかなかったらやめるよという条件でしたが、何だかんだ続けています。父親の代には、もっと上流の方にありましたが、そこでは将来性がないと思ったので自分の代で下流の方へ店を移しました。上流にあった時は店の規模も小さかったのですが、移転した後は余裕もできて店の中で地域の人が寄って来がてらに話をして帰るようにもなりましたね。

 

-一番大切にしていることはなんですか?
お客さんとのコミュニケーションと、ちゃんと家に帰れるようにしてあげたいという思いですね。油を入れること以外の事も良くやりました。以前、バイクのチェーンが途中で切れてしまったというお客さんがいらっしゃって、特に直したこともなかったんですけど、自分が出来るだけの事はやろうと思いまして。なんとか応急処置ぐらいのことは出来たんです。後日その方がまたいらしてくださり、「あの後、修理屋まで無事着けました」とお礼に来てくれたんです。そしたら実は、その人はバイク雑誌の編集者の方らしくて、『雑誌にこのスタンドを掲載しておきました』と言ってくれたんです。それをきっかけに雑誌を見た人が寄ってくれることもよくありましたね。困った時はお互い様ですから、自分がやってもらったら嬉しいことをやれるように心がけています。

 

-今後の目標を教えてください
設備の耐久性の関係であと数年経ったら改修しなくちゃいけないんですが、そのタイミングで店をやめようかなとも思っています。でも実はもっと前から店を閉めようかなとも思っていたのですが地元の人からやめんといてと言われて、じゃああと1年、あと1年と続けてきてしまった感じです。なので、店を閉めるまでは自分ができることや、手伝えることがあればやっていこうという感じです。

-どんな方に継業してもらいたいですか?
特に望みがあるわけではないですね。龍神の人でもそうじゃなくても店を継いでくれるという人が出てきてくれるだけで嬉しいことです。スタンドが続いてくれるなら地域の方も喜んでくれるでしょうし。ガソリンスタンドだけでなく、地域の人に喜んでもらえるようなことをしてもらえるなら嬉しいですが自由にやってもらいたいと思います。