
会社情報
| 事業者名(会社名) | NPO法人 さいかざきポッセ |
|---|---|
| 住所 | 和歌山市雑賀崎1325番地 |
| 業種 | その他 |
| 事業内容 | 空き家の利活用・民泊施設の運営 |
日本のアマルフィで、空き家と向き合う人たち
「孫の代まで楽しく住み続けられる漁村へ」。その言葉を合言葉に、今日も雑賀崎の路地を動き回る人たちがいます。
和歌山市の中心部からトンネルを抜けること15分。小高い丘の斜面に家々がひしめき合い、細い路地が迷路のように入り組んだ漁村・雑賀崎は、その風景からイタリアのリゾート地になぞらえて「日本のアマルフィ」と呼ばれています。
穏やかな漁港を見渡せる絶景が広がる一方、急傾斜の地形ゆえに家の建て替えが難しく、離村者とともに空き家が増え続けてきた地域でもあります。
そんな雑賀崎の課題と向き合い、「自分たちの手でなにかできないか」と動き出したのが、NPO法人さいかざきポッセです。代表の清水綾子さんをはじめ10名のメンバーが、空き家活用・移住者受け入れ・地域の賑わいづくりを、それぞれの仕事や生活のかたわらで続けています。
2021年頃から前身の「チーム雑賀崎」として活動を始め、2023年にNPO法人化。試行錯誤を重ねながら、少しずつ手応えを積み上げてきました。
2024年には、雑賀崎の空き家を活用して「リラジャンテ」というおためし居住施設・民泊施設を立ち上げました。今後は稼働率を上げるための施策を考えていきたいと話しており、引き続き試行錯誤を続けています。
清水さん自身、雑賀崎生まれ育ちの手織り作家です。布を織り、バッグや洋服を手がけながら、地域の空き家と移住希望者をつなぐ日々。
「ちょっとの無理(頑張り)で楽しくフォローできるなら、自分たちが動こう。自分たちの世代が楽しんで活動を続けていれば、他地域に住む同世代にも共感してもらえるのではないか」というスタンスがポッセの原動力になっています。
変化を求めている人、今まで見たことのない暮らし方に触れたい人、将来のことをぼんやりと考えている人、雑賀崎に足を踏み入れれば、何かが動き始めるかもしれません。
まずは一緒に動いてみることから
さいかざきポッセの体験は、「作業」と「交流」が自然に混ざり合うのが特徴です。特定のプログラムというよりも、ポッセのメンバーとともに日々の活動に加わる形で進んでいきます。
まず、空き家マップへの登録補助。スマートフォンを使いながら、空き家の情報を記録・整理していく作業です。
地味に見えますが、この一つひとつの積み重ねが、雑賀崎の未来の移住者への橋渡しになっています。「どんな家があるのか」「どんな人が住んでいたのか」を知ることで、地域の文脈に少しずつ入り込めるはずです。
もう一つが、菜園の手伝い。雑賀崎の空き地を使って、メンバーみんなで野菜を育てる取り組みが今年からスタートしようとしています。草取りや整地、柵作りなどのDIY作業、種まきや水やりといった作業を通じて、漁村に根ざした暮らしの感覚を肌で感じられます。
それから、日曜朝市の手伝い。毎週日曜日の朝7時半ごろ、メンバーのパン屋さんが仕入れた産地直送の野菜を地域の方々に販売しています。
近くにあった八百屋が閉店したことで生まれた取り組みで、お年寄りや買い物に困っている方が頼りにしています。ここでの会話はとにかく濃い。雑賀崎の人たちとの距離がぐっと縮まる場面です。
タイミングが合えば、イベントの企画会議や準備・当日運営にも参加できます。「フレッシュなアイデアをもらえたら」と清水さんは話しています。SNSや写真が得意な方は、リラジャンテの発信を手伝う機会もあります。
また、空き家相談をきっかけに生まれた飲食店も現在準備中です。希望があれば、そちらのお手伝いに加わることもできます。
体験後も、関係は続けてもらえたらと思っています。「住むには難しくても、雑賀崎が好きで、たまに来たいと思ってくれるだけでもありがたい」と清水さん。移住の意向だけでなく、雑賀崎との縁をつなぐきっかけにしてください。
空き家をつなぐ仕事と、毎日旅行みたいな暮らし
清水さんがさいかざきポッセの活動に関わるようになったのは、和歌山市が開催した地域ワークショップがきっかけでした。
雑賀崎の住民として参加していたところ、同世代の仲間たちと「空き家をなんとかしたい」という気持ちが重なり、チームが生まれました。「ちょっとの無理(頑張り)で、楽しくフォローできるなら自分たちが動こう」というスタンスは、当初から変わっていません。
活動の中でさいかざきポッセが大切にしているのは、マッチングの「誠実さ」です。空き家マップはあえて一般公開していません。「雑賀崎の空気感を見てもらわないと、ミスマッチが起きやすい」という考えから、まずは来てもらうことを大切にしています。移住希望者と空き家オーナーの両方に対して誠実であることを大切にして、業務を行っています。
雑賀崎という土地を、清水さんは「人と関わりを持たずして成立しない場所」と表現します。
朝、車まで歩くだけで何人もすれ違い、帰りが1時間遅くなれば近所のおばちゃんに声をかけられる。そういう距離感が苦手な人には正直きついかもしれない、と清水さんは率直に話します。
でも一方で、「他の地域に住む友達と一緒に歩いたら、『毎日旅行みたいな雰囲気やな』って言ってくれる」という日常もあります。海が近く、夕日を見ながら散歩できる暮らし。その景色が、自分にとっての「普通」になっているという日常が、雑賀崎の豊かさです。
雑賀崎に興味を持ってくれた方なら、誰でも歓迎です。移住を決めている人でも、まだ漠然と考えている人でも、10年後の選択肢として見に来た人でも。雑賀崎に来て、清水さんたちと一緒に動いてみてください。
この漁村の路地で、あなた自身の新しい地図が更新されるかもしれません。
体験スケジュール ※2泊3日の場合
1日目(13:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2. 活動のお手伝い
・雑賀崎の路地を歩きながら地域を知る
・空き家マップへの登録補助
2日目(9:00~17:00)
1. 活動のお手伝い
・菜園の手伝い(種まき・水やり・収穫など)
・日曜朝市の手伝い(野菜の販売・地域の方との交流)
※日曜日の場合
2. タイミングに合わせて
・イベントの企画会議・準備・当日運営
・リラジャンテのSNS・写真発信のお手伝い
3日目(9:00~15:00)
1. 活動のお手伝い
・空き家マップの登録補助
2.体験の感想、質疑応答
集合場所・アクセス情報
集合場所:和歌山市雑賀崎1325番地(リラジャンテ)
・和歌山駅からバスで40分
・バス停「雑賀崎」から徒歩7分
・雑賀崎漁協組合前から徒歩3分

