らくだ舎

山里での暮らしを創造する生活文化協働拠点

会社情報

事業者名(会社名) らくだ舎
住所 和歌山県那智勝浦町口色川742-2
業種 その他
事業内容 喫茶室・本屋・出版編集・ロバ事業を束ねる複合業態

険しい紀伊山脈が北側に迫る那智勝浦町は、大阪や東京、名古屋などの都市部からのアクセスが決して良いとは言えません。中でも色川地区は最寄りの紀伊勝浦駅からバスで1時間ほどかかる辺境の地。それにもかかわらず移住者が多い不思議な地域です。

「価値基準が都市部とは大きく異なる場所なのですごく面白いんです」

そう話すのは、生活文化協働拠点「らくだ舎」を運営する千葉智史さん。2015年に地域おこし協力隊として東京から移住し、現在は妻の貴子さんとともに喫茶室、本屋、図書室、編集室、出版社…とさまざまな事業を複合的に組み合わせた暮らしを実践しています。

「中山間地域のような不便なところは、今後どんどん人が減り、失われてしまうと思います。しかし、というか、だからこそというか、人口減少社会の中でもこうした山里は人間にとって大事な場所だと感じますし、残していける方が良いと信じています」と色川で暮らす意義を語る貴子さん。

色川地区は地元住民の高齢化が進み、相対的に移住者が全住民の7割近くを占めるまでになっています。移住者が増えているとはいえ全体の住民数は減少傾向です。

「らくだ舎」では、こうした状況の中でも色川で生活を続けていくための生存戦略として、新たにロバを用いた山里の循環を支える実験的実践も開始しました。

「複数の生業を掛け合わせて、それらが総合して有機的に回っていけば仕事の少ないと言われる山間地でも生きていけるのではないかと思うのです」と智史さん。

山里での暮らしの在り方を、文化的な豊かさにまで広げ、試行錯誤を重ねる「らくだ舎」。ここで都市的な思考から離れて、生活とはなんなのか?について考えてみませんか。

今回体験できる内容

もともと編集・ライティングの仕事をしていた千葉さんご夫妻。編集の仕事を通じて色川の魅力を発信しつつ、地域商店の「色川よろず屋」を共同運営し、その一角で本屋と図書室を併設した喫茶室を、木・金・土曜日の週3日営業しています。

地域コミュニティの拠点ともなっているこの場所で、集まってくる色川の生産者の産品なども販売。さらに「らくだ舎出帆室」という独立出版レーベルを立ち上げ、これまでに三冊の本を出版しました。

「色川で自分がどう生きるかということから、ここでこの先どう生きていくかという視点に変化しています。移住当初からは目線が変わりました」という貴子さん。

その変化がわかりやすく表れているのがロバ事業です。

「色川でも耕作放棄地などの土地の荒廃が問題になっています。住民が減少する現状では人が管理するにも限界がある。その解決策として一昔前に戻って、家畜の力を借りるという発想に可能性を感じました」と智史さん。

休耕田に生える雑草を主食として食べてくれて、排出した糞は良質な堆肥として野菜や米、茶などの栽培に活かすことができるそうです。

ロバのお世話、喫茶室や編集室でのお手伝いなど、「らくだ舎」での人や自然との関わりを通じて、山里での自給的な暮らしを体験しましょう。

千葉さんご夫妻には、7歳になる娘がいて、仕事と生活が分かち難く繋がっています。子どもと一緒に遊んだりする時間があるかもしれませんが、それもまた「らくだ舎」なりの体験だと考えてもらえたら嬉しいです。

しごと・暮らしの特徴

智史さんは、「都市的な価値観のまま田舎に居を移すというスタイルの移住は、色川には合いづらいと思います」とその独自性を語ります。

「そのぶん、“こうでなければならない”という圧力がすごく弱いんです」

物理的に都市から離れているということだけでなく、無意識に縛られているけれど、それがなぜなのか?本当に必要なのか?と自分でも吟味できていなかった都市的な価値基準、社会規範を考え直すことができる自由さがあると言います。

「今の生き方や働き方、資本主義的なものに違和感があって、このままでいいのかなという不安や疑問を感じている方、別の価値基準みたいなものを探している方には一度、来てほしいですね」

こうした場所の存在を知るだけでも意味があると貴子さんは話します。

「私たちがここで生活し、仕事をしている目的は全てこの場所で生きていくことに直結してくると思うんです。そのために必要なことやできることを仕事で表現した結果がらくだ舎の形になっています」

千葉さんご夫妻の原動力は、「文化のあるところに人は暮らし続けられる」という信念です。山里で暮らすための農地を守るという側面では頼りないかもしれないけれど「私たちにとっての作物は本」と貴子さん。

今の時代にどう生きていくかを実験している途中だと話すご夫妻と共に、参加される方それぞれの立場で「らくだ舎」と関わってみてください。

山里の暮らしに触れながら、自分自身の「生き方」を問い直す時間には価値があるはずです。まずは色川を訪れて、千葉さんご夫妻と一緒にその実験に加わってみませんか。

体験スケジュール

1日目(13:00~17:00)
1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
2.「らくだ舎」の仕事の説明
・喫茶室での接客など(木・金・土曜日)
・ロバ(家畜)のお世話
・出版物の打ち合わせ同席
※実際の仕事状況によって変更があります。

2日目(9:00~17:00)
1.仕事のお手伝い
・喫茶室での接客など(木・金・土曜日)
・ロバ(家畜)のお世話
・編集室での仕事体験(地域の情報発信など)
・本を読む時間
2.色川の未来を考える
・山里での暮らし方についてのディスカッション
※実際の仕事状況や、参加者の要望・適性に合わせて行います。

3日目(9:00~15:00)
1.地域交流体験
・ロバを用いた草刈りなどの地域活動
・周辺環境の見学
2.最後のまとめ
・体験の感想、質疑応答
※実際の仕事状況によって変更があります。

集合場所・アクセス情報

集合場所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字大野1246

(公共交通機関の場合)
・JR紀伊勝浦駅から町営バス色川線で1時間ほど

補足事項

最少催行人数:1名
宿泊場所:近隣宿泊施設

体験経費

参加費:無料
交通費/宿泊費/食費:自費負担