社会福祉法人一麦会 麦の郷 ゆめ・やりたいこと実現センター

障害者の生涯学習をサポート&安心できる居場所づくり

会社情報

事業者名(会社名) 社会福祉法人一麦会 麦の郷 ゆめ・やりたいこと実現センター
住所 和歌山県紀の川市粉河 853-3
業種 生涯学習・障害福祉サービス
事業内容 障害者の生涯学習支援

紀の川市で、障害者の生涯学習支援活動を行っている、麦の郷 ゆめ・やりたいこと実現センター。2018年に、文部科学省の事業「障害者の多様な学習活動を総合的に支援するための実践研究」を受託したのをきっかけに、取り組みを開始しました。

その後、2021年からは、「地域連携による障害者の生涯学習機会の拡大促進」と事業名が変更され、自治体や地域の人々との連携をより密にしながら、活動の幅を広げています。

その名の通り、障害者の夢ややりたいことの実現をサポートしている当センター。この事業を立ち上げ当初から支えている藤本綾子さんは、活動の方針について次のように話します。

「“生涯学習”という言葉を辞書で引くと、『それぞれの自由な意思に基づいて、それぞれに合った方法で、生涯にわたって学習していくこと』とあります。

障害のある人の『こんなことをやってみたい』『あんなことを勉強してみたい』という思いを、『できた!』という達成感に変えていく、これもまさに生涯学習。私たちは、障害がある人のそうした活動の場や機会づくりを行っています。

大事にしているのは、“支援する・される”という関係ではなく“一緒に”という姿勢で、障害のある人を真ん中に、多くの人々と共に活動をつくっていくこと。障害のあるなしに関わらず、誰もが夢ややりたいことを実現できる場になることを願っています。」

この事業そのものはスタートして5年ですが、藤本さんは、もともと障害のある子供の保育や、その当人及び保護者の相談業務などに長年携わってきました。こうした仕事に興味や関心がある方にとって、この、ゆめ・やりたいこと実現センターでの体験は、とても学び多き時間になるのではないでしょうか。

今回体験できる内容

今回の体験の活動拠点となるのは、ゆめ・やりたいこと実現センターの本拠地である、JR和歌山線粉河駅前の、築100年超の古民家「山﨑邸」。なんとこの建物、国登録有形文化財(建造物)に登録されているそうです。まずはここで、毎週水曜日に行われている「夕刻のたまり場」のお手伝いをしていただきます。

知的障害のある人、精神障害のある人、発達障害のある人、ひきこもりの人などが、毎週15名ほど集まってくるという「夕刻のたまり場」。ここは彼らにとって、作業所などでの仕事の帰りにふらりと立ち寄れる“安心できる大切な居場所”になっているのだそうです。

「話をしたり、ボードゲームを楽しんだり、時にはみんなで夕食を作って食べることも。体験者の方がその場に参加して交流してくれることを、みなさんきっと喜んでくれると思いますよ。」と藤本さんは言います。

また、月に数回、山﨑邸や公民館などで不定期に開催している「やりたいこと講座」も、タイミングが合えば一緒に参加してほしいと藤本さん。

「障害のある人たちの声をもとに、音楽やアート、書道や俳句など、様々な講座を企画、開催しています。例えば書道講座では、テーマに沿って自ら選んだ字を、好きなだけ書いてもらいます。

マニュアルなしに、やりたいことを自由に楽しめる時間は、充実したひと時になるよう。彼らのいきいきとした姿を見られると、私たちも幸せな気持ちになりますね。そうした感覚を、体験者の方にも味わっていただきたいです。」

しごと・くらしの特徴

ゆめ・やりたいこと実現センターの職員には、移住者の先輩である尾方千春さんがいます。

紀の川市地域おこし協力隊として活躍した後、当センターのコーディネーターに。管理栄養士の資格や、イギリスでの留学中に経験した現地の障害者との交流経験、さらには協力隊時代に育んだ人とのつながりが、今の仕事に活かせていると話します。そんな尾方さんが実感している、和歌山の良いところとは?

「和歌山に来て、フルーツがこんなにもおいしいものだったということに気付かされました。しかも、ご近所からのいただきものでこのおいしさを味わえるなんて、とってもうれしいですね(笑)。和歌山には、つながりを大切にしてくれる人がいっぱいいます。地域の人が、近所に住む私に気軽に声をかけてくれ、梅酒の作り方を教えてくれたり、味噌づくりを見せてくれたりするのです。そういう文化が残っていて、身近に体験できるのは、とてもいいなと思っています。」

一方、生粋の和歌山人である藤本さんが思う、和歌山の良さとは?

「隣町で生まれ育ち、結婚して紀の川市に来て40数年になりますが、和歌山は、人とのつながりが、平たいけれど強く、温かいと思います。『こんにちは。お邪魔します』ではなく、『どうしてる?これ食べない』みたいな感じ。助け合いのある地域での暮らしは、私にとってはすごく息がしやすいです。また近年は、尾方さんのような他府県からの移住者に刺激をもらって、改めて、ここは良い所だったんだという再発見ができています。」

町の人々や、障害のある人たちとの“つながり”を体験できる3日間。藤本さん、尾方さんをはじめ、多くの、そして様々な人との会話や交流を通じ、自分の中にある「ゆめ・やりたいこと」をじっくり考える機会にしてみてください。

体験スケジュール

1日目(13:00~19:00)
 1.ごあいさつ、やりたいことや目的の確認
 2.ゆめ・やりたいこと実現センターの説明
 3.仕事のお手伝い
 ・「夕刻のたまり場」のお手伝い
 ※実際の仕事状況によって作業が変わります。

2日目(9:00~17:00)
 1.仕事のお手伝い
 ・「やりたいこと講座」のお手伝い(開催不定)
・法人内、支援センター等の見学と仕事のお手伝い

 ※実際の仕事状況によって作業が変わります。

3日目(9:00~15:00)
 1.仕事のお手伝い
 ・「やりたいこと講座」のお手伝い(開催不定)
 ・法人内、支援センター等の見学と仕事のお手伝い
 ※実際の仕事状況によって作業が変わります。
 2.体験の感想、質疑応答

補足事項

最少催行人数:1名
宿 泊 場 所 :紀の川市粉河地区「丸浅旅館」(就業先まで徒歩10分弱)

体験経費

参加費:無料
宿泊費:3,000円/泊まで補助あり
※初回の体験のみ適用
食費:自費負担
交通費(自宅~集合場所):自費負担